企業の社長であれば、少なからず「自分が社員たちからどう思われているか?」は気になっていると思います。
社員が思う「社長への感想」はたいていこうです。
1.尊敬しています/好きです
2.怖いです/近づきがたいです
3.嫌いです/蔑(さげす)んでいます
4.何とも思っていません/無関心です
多くの社長は、内心では社員に尊敬される社長になりたい・・・と思っていますが、対外的にはそうしたことを噯(おくび)にも出しません。
中には「尊敬」という言葉の意味を曲解して、「好かれよう」とする社長がいます。
そのため、社員が耳触りの良いと思うような言葉を多用したり、社員を叱責することができなかったり、社員と極端に仲良くなりすぎてしまったりする社長もいます。
人としては善人ですが、経営者/リーダーとしては失格と言えるかもしれません。
やはり、ある程度のけじめと線引きは必要です。
それがないと、組織は空回りします。
社長自身が持ち合わせている「人の好さ」を社長業で発揮することは、組織においてはかえって別の意味で「発病」となりかねません。
それは、組織で発病させると、マネジメント機能の低下につながるものです。
過度に「社員に好かれよう」とは思わないほうがベターです。
でも、だからといって「社員に嫌われる」ことが良いわけではなく、嫌われるよりは好かれるほうが圧倒的にベターです。
社長業をまっとうするために大切なのは「理念を重視し、いつも理念通りに動く姿勢を見せる」ことだと思います。
企業は決してスーパーマンの集まりではないし、社長として社員に言うべきことはたくさんあるはずです。
その根底にあるのは「理念の実現/利潤の追求」であり、そのためのベーシックな理論構築があれば社員は納得感を覚えます。
社長として厳しく対応すべきところはそのように対応することが大事です。
これが社長の仕事の一つの心構えだと思います。