会社にはいくつも「作業」という名の仕事があります。
作業は基本的には「単純」なものが多く、一定の決められたことの繰り返し・・・がほとんどです。
それを管理監督するマネージャーの場合、その人の主な仕事は「作業の効率を上げる」ことです。
これに対して、リーダーの役割は少し違います。
リーダーは「効果」を求められる職位です。
どんなにがんばっても結果が出なければ意味がありません。
その結果の度合いが「効果」です。
「マネージャーは効率を求め、リーダーは効果を求める」です。
また、世の中にはそうした両方の役割を担っている人もいます。
その最たる例は経営者・社長であり、次は他の経営リーダーであり、その次はプレーイングマネージャーと呼ばれるような人たちです。
・・・・・・・・・・・・・
社長は一人ぼっちで孤独なものです。
一人で最終的なすべての責任を負うことが求められます。
会社組織では上の職位になればなるほどその立場のリーダーの数は減っていき、それに反比例して権限と責任が伴うようになります。
リーダーがよく思うのは「仕事を任せられる部下が多くいたらどんなにいいだろう」といった類のことです。
自分だけがバリバリ働かなかくても済み、少しでも部下に仕事を任せることができたら自分はもっと別の仕事をすることができるのになあ・・・といった気持ちになります。
仕事を他者に任せる・・・というのは少し勇気がいることかもしれません。
本当に仕事を任せて大丈夫かな?・・・と不安になります。
でも、どんなことだって「初めて」というときがあり、自分もかつてそうであったように「必ず最初の時期は誰にでもある」ものです。
確かに、その任せた部下が問題を起こしたら任せた自分が責任を負わなければならない・・・ですし、自分の知らないところでとんでもないことをされたらどうしよう・・・「危なっかしくてそんなことできない…」とリスクを感じるのも仕方のないことです。
でも、そんなことを言っていたらいつまでも「現状維持」のままで成長は見込めません。
そんなことを言っていると、自分も部下も永遠に現状維持を繰り返すだけ・・・です。
会社を衰退させたいと思っている社長はいませんし、衰退しないということは前に進むということと同義だと理解することが必要です。
仕事を任せることができないリーダーはリーダ失格の烙印をいずれ押されます。
社長・経営者が倒れたら会社は終わりというのが原則ですが、でも、社長・経営者ナシでは会社が機能しない・・・といったようではその会社に明るい未来は望めないと思います。
社長・経営者の個人の力量で売上を伸ばすのではなく、キチンとしたビジネスモデルや仕組みが備わったうえで売上が伸びていくほうがベターです。
そのためには社長の貴重な時間を確保し、今いる社員たちが自発的に動けるように仕向けることも必要になっていきます。
いずれにしても「ビジネスモデル/仕組み」という概念を持ち、属人的なことでお茶を濁すことがないように努めることが社長・経営者には求められると思います。