シャープが経営危機で大幅に社員をリストラ・解雇したことはまだ記憶に新しいと思います。
そのとき希望退職に応じた大半がその後再就職に苦戦している、と聞きました。報道によるとシャープの元社員820人がハローワークに登録したものの、再就職先が決まったのはわずか261人だったか。
なぜか?
1.希望退職に応じた多くが40代後半から50代社員であること
2.再就職では以前の年収と同等レベルを希望しているから
・・・だそうです。
そうであれば、再就職に苦戦するのは当たり前だと思います。
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約3割は再就職先が見つかったけど、約7割は再就職先が見つかっていない・・・→家族を抱えている人にとってはちょっと辛いことだと思います。
中には失業手当をもらえればいいや・・・別にもう就職できなくてもいいや・・・という人もいるかもしれません。
そういう人は再就職に関して強気で臨めます。
ただ、残念なのはあまりにも世間知らずで、今まで自分がシャープという会社に守られて高給を得ていたことを自覚できていなくて、自分の労働力が年収にふさわしくなかった、ということにいまだに気づけていない人が多くいそうなことです。
シャープに限らず、サラリーマンの多くは自社で得ている給料はもらいすぎである傾向が強く、自社から離れて世間相場に出て初めてそのことに気づくケースが多い・・・ものです。
特に年功序列でエスカレーター式に給料が増えてきた経験を持つ人は、自分の評価を見誤りがちです。
自分がとっくに老害になっていて、甘い汁を吸っていただけで、会社内での価値が毀損していたことに早く気づける人は少ないのかもしれません。
ハローワークでそうしたことを告げられてから気づいても遅いですね。
中にはそうしたことを告げられても頑として納得せず、それは会社が悪いとか、政治が悪いとか、世間は冷たい! などと自分以外のところに責任を求めようとする人がいます。
でも、これがまたナンセンスなんです。
厳しい言い方ですが、そういう発想と態度の人だから、結局リストラされてしまうのかもしれません。 大企業出身者であるほど、自分の前の肩書にこだわって自分の力量を過大評価してしまう傾向が強いと思います。
シャープに関して言えば、もはや退職者にって「元シャープ」という経歴に価値はないでしょうし、結局再就職で求められるのは「あなたには何ができるのか?」「あなたはいったい何者なのか?」ということです。
元○○社在籍、という肩書は通用しないことを会社在籍中に知っておくことが大切だと思います。