成長は付加
成長も進化も「できなかったことができるようになる」という意味では同じですが、両者の間には異なる点が一つあります。
成長は「刻苦勉励(こっくべんれい)」の姿勢が必要な場合があります。
刻苦勉励とは、「自分に負荷を与えて努力をして物事に励み何かを成し遂げていく」・・・という意味です。
いずれにしても、成長はこれまでの自分に新たに何かを付加して自分が伸びていくさま・・・です。
この「新たに何かを付加して」という点が大事なところです。
進化は失って新たに別のモノを付加
一方、進化もまた何かを付加して新たな自分になっていくわけですが、前提として「何かを失って、新たに別のモノを付加する」というのが成長と大きく異なる点です。
今の自分に付け加える事/伸ばす事は「成長」ですが、進化ではありません。
「進化」は「失って付け加えること」です。
進化とは、ある意味では今までの自分を消す事でもあります。
エラ呼吸を失って肺呼吸をするようになって水中から陸に上がったように・・・手を失って羽を得たように・・・進化には何らかの犠牲が伴います。
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手放すと身が軽くなる
両手に何かを持っていたらどちらかを手放さないと、新たな荷物は持てません。
人は、これまでに大切にしてきた美徳や価値観を勇気を出して手放してみると、とたんに身が軽くなります。
すると、そこに目に見えない空間が生まれるので新しい価値観や概念を入れることができます。
人は成長することで新たな人生を描くことができますが、成長だけではなく進化することも時と場合によっては必要かもしれません。
もし、自分が単なる成長ではなくて「進化」のほうを望むのであれば、今の自分が抱えている概念や発想を勇気を出して手放すことが必要だと思います。