【昔話】「姥(うば)捨て山」の話

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昔話に「姥捨て山」というのがあります。

こんな話です。

昔、ある国ではお金が不足して食糧も枯渇してきたため、殿様はついに「老人は山に捨てるべし」という御触れを出しました。

老人が捨てられた山はいつしか「姥(うば)捨て山」と呼ばれるようになりました。

ところが、ある男は親への愛情が深く、どうしても年老いた母親を山に捨てることができませんでした。

そして、こっそり家にかくまって暮らしていました。

そんなあるときです。

殿様は隣国から難題を出されます。

そして「この問題が解けないのなら国を攻めて滅ぼす!」と言われ、ハタと困りました。

その問題を解ける者がいないか国中を探しますが誰も解けません。

若い者たちは誰も解けなかったのです。

ところが、息子にかくまわれていた老母親は見事その問題を解くことに成功します。

問題が解けたことを聞いて殿様は大喜びし、感謝感激します。

そして、それを解いたのが老人であることに驚き、同時に老人(先人)の知恵の大切さに気がつきました。

それ以来、老人を捨てる御触れは中止となり、国の親子はみんな仲良く暮らすようになりました・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

めでたし、めでたし・・・という話ですが、ここで大事なのは「知恵があったからこそ老人は活路を見い出せた」ということです。

逆に「知恵が無かったら価値はないままだった」・・・とも言えます。

まあ、そう言うと何とも失礼な言い方になりますが、この昔話からは「年配者の知恵のありがたさ」が伝わってきます。

知恵は単なる知識とは違います。

知識と知識をつなぎ合わせて、今必要とされている妙案を頭の中で創り出すことが「知恵」です。

そして、人生経験の豊富な年配者ほど、人生経験の未熟な若年層よりもたくさんの知恵を出すことができます。

何歳になっても・・・人生死ぬときまで、ずっとずっと「日々勉強/日々成長」ですね。

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