株式投機で儲かるコツとしてよく言われていることに「皆が売っているときに買って、皆が買っているときに売る」、つまり「大衆の逆を行くこと」があります。
ところが、人は「わかっているけどできない」もので、なかなか大勢の人と逆の行動をとることは感情的に難しいものです。
それは、実際「大勢の人と同じ行動をすることが正しい」というケースも多く存在しているから・・・だと思います。
したがって、「今は皆と同じ行動が良い(=順張りと言います)のか、それとも逆の行動が良い(=逆張り)のか?を見極めることが一番の難点だと言えます。
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株式投機に限らず、一般の消費活動にも似たようなことが言えます。
たとえば典型的だったのが、平成26年4月の消費税増税のときです。
税率が5%から8%にアップする直前あたりから、多くの人が高額商品を購入し始めました。
多くの人が増税前の前倒し購入でワッと殺到しました。
すると、増税後は逆にギュッと買い控えが起こり、お店の売上はガクンと減り、結局その後値下げに転じ、かえって増税前より安くなったケースもありました。
まあ、駆け込み購入が有利(お得)な商品もあったのは確かで、たとえば公共交通機関の定期代、新幹線のチケット、書籍、学費などの基本的に値引きのない商品群です。
駆け込み消費で需要が増えると、商品価格は高止まりしますが、モノによっては増税後に価格が下がるケースもある、ということを忘れてはいけないと思います。
世間の動向を見極め、いたづらに大衆と付和雷同するのではなく、むしろ大衆とは異なる行動ができるくらいの意識を持ち実践できる人は、自分の信念に則ってお金を貯めたり増やしたりしていくことができる人だと思います。