同じ規模の業績を誇る会社があるとき、「創業社長」と「サラリーマン社長」とでは、基本的な人間力や器の大きさなどが圧倒的に異なると思います。
一般的には創業社長のほうが大きいものです。
ゼロから事業をスタートして、苦労をしながら会社を発展させて大きくしてきた創業社長と、入社したときには既に土台ができあがっていて、ビジネスモデルもほぼ確立されていて、あとは上司の指示通りに決められた仕事をしてくればよかっただけで、たまたま社内でうまく出世して社長になったサラリーマン社長とでは、経験も苦労の数も成功の数も、それらの量や質も全然違うと思います。
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同じように、お金持ちの家に生まれた子どもは小さいときからお金持ちの家庭で育ち、大きくなってその財産等を引き継ぐだけで自然と自分もお金持ちになっていきます。
そんな人は、貧しい生活からスタートしていろんな苦労を重ねながらも何とか自力で財産を築いてお金持ちとなった先代とは、人間力も器も大きく異なると思います。
先代は長期間をかけて財を成しましたが、その家に生まれた子どもは時間をかけずに財を手に入れています。
自分でつくったお金・財産はそう簡単に失うことはありません。
なぜなら、それをつくるまでの大変さ・苦労を身に染みて知っているからです。
ところが、自分でつくったお金・財産ではない場合、得てしてそれは「あぶく銭」であり、簡単に散財してしまうものです。
なぜなら、何も思入れがなく、競馬や宝くじなどと同じように「棚からぼた餅」状態で得たお金・財産だからです。
たまたま相続等で数億円~を受け継いだ人には、その数億円~を自分で創り出す能力が備わっているわけではありません。
つくり出する能力もなければ、維持・管理する能力も備わっていないと見たほうが当たりです。
ぜいたくな暮らしをして、無駄遣いをして、簡単にその大半を失ってしまう人が大半だと思います。
だから、お金持ちの家に生まれた人がお金持ちのままでいることはとても難しく、お金持ちを維持するためにはその人自身も苦労をしたり、お金を稼ぐ大変さを経験したりする必要があります。
分不相応のお金・財産を持っても、維持することができなければ、タダの人・・・です。
資産家の多くは一代で財を成しています。
ただし、お金持ちの家に生まれた人は少なくとも、他の人よりも恵まれた環境にあるのは事実であり、したがってキチンとやるべきことをやり、経験すべきことを経験していけば、その財を守り続けていくことができます。
要は「お金の教養・マネーリテラシー」を身につける」ことが肝要で、それをやるかやらないか・・・にかかっています。
お金持ちの家に生まれたからと言ってお金持ちであるとは限りませんが、でも、お金持ちである(になる)可能性はかなり高い状態に位置しているのは確かなので、その優位性を活かすことが大事だと思います。