こんなウサギの実験があるそうです。
ウサギをAとBの2つのグループに分け、Aグループのウサギには自分(ウサギ)たちだけしか見えない隔離した部屋(檻)に入れます。
Bグループは仲間のウサギの部屋を檻越しに見えるようにします。
そして、A・Bともに与えるエサを徐々に減らしていきます。
8週間飼育してどれだけのストレスを感じたかを調べたそうですが、その実験結果ではこんなことがわかったそうです。
両グループともにウサギはお腹を空かせていた(ひもじい思いをしていた)ハズですが、仲間のウサギを見ながらひもじい思いをしたBグループのウサギのほうがただ単にお腹をすかせただけのAグループのウサギよりもはるかに心臓の細胞にダメージを受けていた・・・とか。
両グループとも減らされたエサの量は同じで、当然、与えられた量も同じです。
それなのに心臓に与えたダメージが大きかったのは、他のウサギがエサを与えられていることを見ていた(=見ることができた)ウサギのほうだった・・・というわけです。
この原因は、仲間と自分を比較し、勝手にその境遇に差があると信じ込み、その格差に対してストレスを感じたから・・・と考えられているそうです。
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人間社会は今や「格差社会」と言われ、人は自分以外の人といろんな面で比較をしてその結果、自分のほうが劣っているとわかると嘆き悲しみストレスを感じて生きています。
上記の実験で、人間だけではなくウサギも格差を嫌がるということが垣間見れています。
生きとし生けるものの中には、他者と何かを比較しては何らかの優劣を判断し、一喜一憂しながら日々を暮らしているものも多いのかもしれません。
でも、そうした「比較して自分を卑下する」生き方は自分の人生にとってマイナスと言えそうです。
他人と自分を比較しても良いけど、妬(ねた)んではいけないし、「自分は自分、他人は他人」という達観した意識をもって生きていくほうがベターだと思います。