日本の労働生産性が主要先進国中で最下位・・・というのは有名な話です。
さまざまな原因があると思いますが、その一つには「無駄が多い」ということが挙げられそうです。
一つの仕事に携わる社員の数はかなり多く、その一つの仕事に時間をかけすぎている・・・ということです。
日本のサラリーマンは1時間でできる仕事を4時間かけてやっている・・・と揶揄されたりもします。
私も現役時代によくそう思っていました。
時間がもったいないというか、無駄が多いというか、そんなのんびりとした仕事でよく高給をもらえるな、といくつもの業界の人たちを羨ましく見たりしてきました。
なぜそうなるのか?・・・と言えば、大きな理由は「別に頑張っても頑張らなくても給料は変わらないから」という構造上の問題があると思います。
言い換えれば、「実力主義ではない」ということです。
実力に関係なく給料が決められている・・・ということです。
実力(会社への貢献度合い)と給料のバランスが悪い会社・職場では、仕事を早く終わらせたらまた新しい仕事をさせられる・・・ということが往々にして行われています。
そのため多くのサラリーマンは、それだったらできるだけダラダラと仕事をして給料をもらったほうが良いと不埒な発想に陥ってしまいます。
私は天邪鬼なのでそういう「みんなと同じ給料」はイヤでしたからいつも「実力主義の職場」を心掛けていましたし、そういう会社・部門を選んで就職・転職しました。
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1日8時間労働のルーツは200年前のイギリスの産業革命にまで遡るそうです。
当時のイギリスでの平均的な労働時間は1日に10時間〜16時間で、休日は週に1日だけだったそうです。
その後、ロバート・オウエン氏がそんな労働時間を改善するために1日10時間労働を訴えかけ、さらに1日8時間労働を目標に掲げたそうです。
「仕事に8時間、休息に8時間、やりたいことに8時間」という三分法のスローガンで訴えかけたわけです。
これが世間での1日8時間労働のルーツだとか。
200年前といえば日本はまだ江戸時代です。
隔世の感がありますね。
1日24時間を3つに分けて行動領域を設けるという発想自体は悪くないのですが、それでも個々人には力量差というものがありますから、仕事というのは「実力主義」で計ることが必要だと思います。
つまり、働かざる者食うべからずだけど、頑張ったら頑張っただけの褒美を取らせる・・・ということです。
一日8時間労働に縛られている会社もサラリーマンも多いと言えますが、副業解禁やインターネットの活用の常態化などによって労働時間も徐々に変化がみられるようになったと思います。
稼ぎたい人はたくさん働いて稼げばよいし、そうでない人はほどほどに働いて欲しい分だけ稼げばよい・・・という体制もあっておかしくないと思います。
いつまで「一日8時間労働」に縛られ続けるか?・・・と自分自身に問いかけてみることも大切だと思います。