「今の世の中は70代前半でも3人に1人は働いている時代」・・・と聞いてどう思われるでしょうか?
1.みんなまだまだ元気だなあ
2.そんな歳になっても働き続けなきゃいけないの?
3.自分には関係ない話だ
・・・など感想はいろいろあると思いますが、総務省の統計によれば、2022年の高齢者(65歳以上の人)の就業者数は過去最多に達し、中でも65歳~69歳の就業率は50%強、70~74歳は33%にも達しているそうです。
2年前の統計数字ですが、今ではもっと高い数字になっていると思われます。
60代後半は2人に1人、70代前半は3人に1人が働いている計算です。
昨今の60代は昔に比べてはるかに元気(健康)で、身体に大きな異常もなく暮らせている人が多いと思います。
ただ、労働市場という観点で見れば、60歳=定年退職を迎える年齢であり、退職後に就職活動をして新たに職を見つけるとしたらその職とそしてそれに見合う給料(収入)はかなり限定的・・・と言わざるを得ません。
募集のある仕事と言えば、マンション管理、ドライバー、接客、給食調理、食事補助、家事代行、ハウスクリーニング、警備、工場や倉庫の軽作業・・・など、かなりブルーカラーの仕事ばかりです。
極端に言えば、「ホワイトカラーの人がやりたくない/やろうとしない仕事」の類です。
そして、時給は最低賃金レベルで約1100円ちょっとで、月給で額面20万円もらえたら御の字。
どんなに今の60歳は昔と違ってまだまだ元気だ・・・といっても、でも雇う側の立場の人は「老いて、心身が弱くなりつつある人を雇うくらいならもっと若い人のほうが良い」・・・といったところがホンネでしょう。
「この給料でイヤならどうぞ他をあたってください」と平然と門前払いをします。
これが現実社会だと知ることも大切です。
今、現役のサラリーマンの人は、自分が本当に何歳まで今の給料のままで働けるのか?・・・と自問してみると良いと思います。
今のままの給料で働けるのはあと数年かもしれません。
一方で、生活のための支出は死ぬ瞬間までずっとついてまわります。
そのための収入は退職後は公的年金だけ・・・という人がほとんどで、その頼みの年金の額はそれまでの給料の金額の数分の1・・・です。
誰しもに訪れる老後の世界。
「アリとキリギリス」の話は有名ですが、老後の生活において「キリギリス」になってはいけませんね。
できるだけ早期のうちに、「自分が働かなくても収入が入り続ける仕組み」をつくり、老後に備えておくことが大事だと思います。