
私は約11年前の50歳で会社を自主的に退職し、文字どおり「早期リタイア」を果たしたわけですが、その後、いろんなところで初めての人と話すとき、たいていは「50歳で退職してその後働かずに生活をしている」ことに驚かれました。
質問されるといつも「早期にリタイアしました」と正直に答えているのですが、中にはここでいくつかカン違いされる人も多くいらっしゃいます。
カン違いの例はこんな感じです。
1.早期リタイアということは「会社の早期退職制度で早くに辞められたということかしら?」
2.早期リタイアというのは「リストラ(=クビ)になったということかしら?」
3.高額宝くじにでも当たったのかしら?
4.親から多額の遺産でももらったのかしら?
もちろん、どれも不正解です。
一つも当たっていないし、かすりもしていません。
説明するのも面倒になるので、途中からはもう何も説明しないようになりました。
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ここ数年でFIREという言葉が取り沙汰されるようになりました。
FIREとは「Financial Independence Retire Early」の頭文字を取ったもので、訳は「経済的に、自立し、早期に、退職を目指す」ライフスタイルを指す言葉になります。
FIREも従来の早期リタイアメントも定年より前に退職することには変わりはありませんが、大きく異なるのがリタイア後のお金の源泉についてです。
従来の早期リタイアでは、退職金やそれまでの貯蓄を切り崩しながら生活を送るのが一般的です。
リタイア後の生活が長くなるほど資産が目減りしていくため、早期リタイアの実現には多額の貯金・資産を用意しなければなりません。
一方、FIREでは資産運用で得られる不労所得(=権利収入)をもとに生活を送ります。
リタイア後の生活費は資産運用で生じた利益や配当金などでまかなえるため、資産を減らすことなく生活ができます。
ここが大きく異なる点で、FIREの魅力の一つと言えます。
年間で得られる運用益の範囲内に生活費を抑えることができれば、一生涯運用益だけで食っていけるということです。(しかも、もともとの資産を取り崩すことなく!)
「お金」という面が解決すれば人生で抱えている問題のほぼ95%のことは解決すると思います。
結果として、精神的自由と行動的自由も手に入ります。
自分と家族の選択肢が増えます。
お金の問題を解決し、そのうえで行使するかどうかは別としても「選択肢を持っていること/選択肢が増えたこと」は大きな強みになります。
早期リタイアよりはFIREの実現のほうがベターです。
FIRE実現を一つの目標にして、たった一度きりの人生を最大級に謳歌することを目指してみてはいかがでしょうか。