2015年第3四半期(7-9月期)のGDPはマイナス0.8%でした。その前の第2四半期(4-6月期)はマイナス0.7%でした(第4四半期10-12月期の発表は2月15日の予定ですね)。
2期連続のマイナスなのに、日銀は「景気が緩やかに回復している」と称していました。
その表現は茶番だと思います。
昨今では「マイナス金利」という言葉がすっかり有名になりましたが、2期連続で比較マイナスならそれは「マイナス成長」です。
「マイナス成長」なのに「緩やかに回復」とは解せないし、そもそも「マイナス成長」というのもズバリ「衰退」と表現するほうが適切だと思います。
セオリーでは、2期連続のマイナスなら経済が不況状態にあることを意味します。
本来なら勇気を持って「リセッション(景気後退)入りがほぼ確定した・・・」というのが妥当かもしれません。
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また、2期連続成長率がマイナスであれば、株式市場では株価が下がっても不思議ではないのですが、発表当初(=昨年の話です)は案外とそうでもなかった・・・?!
これは何を意味するのか?・・・と発想することも大切です。ねじれた操作、歪んだ市場はいつか必ず正常化する反動を引き起こします。
通常は好景気という原因があってインフレという結果を生じます。
ところが、この原因と結果の関係を逆転させて先にムリヤリ「インフレ」(=結果)をつくりだそうとして、それによって「好景気を導こう」(=原因)というのが今の日本経済の根底にある隠されたマジックかもしれません。
この作戦を「アベノミクス」とか「3本の矢」と称し、さらには「新・3本の矢」とも言って2013年から2015年まで展開してきたとも言えます。
今年でそれがいよいよ4年目に突入です。
おそらく今年は経済情勢の実体を知る機会や気づく人が増えてくると思います。気づくのが早いか遅いかはあまり問題ではありません。
気づいた後に「ではどんな行動をそれからとるのか?」が重要です。
サラリーマンにとっては、就労収入に頼らない収入の源泉を用意して権利収入口を多くつくる姿勢が大切です。
「リスクヘッジと、自分にできることの範囲を広げる努力をすること」が大事だと思います。