不動産投資家向けにはいろいろな情報サイトがあり、そこには無数の不動産情報が掲載されています。
そして、私もそうですが、多くの人はそれらの情報を見て、検討し、場合によっては買付申し込みをします。
面白いのは出ているのはすべてが「私、この価格でこの物件を売ります/売りたいです」という情報ばかりだ、ということです。
「私、この価格でこの物件を買いますよ/買いたいです」という情報は掲載されていません。
これが株式の世界だとそうはいきません。
「私売りますよ/私買いますよ」の両方の情報が同時に出ています(手に入ります)。
それは不動産とは違って、株式ではキチンとした「市場」が存在していて、かつ取引所も存在しているからです。
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不動産サイトに載っている「私売りますよ」の価格を決めるのは当然「売主」です。
売主が価格を決めるとき、大きく2つのパターンに分かれます。
一つは「売れそうな価格」をつける人。
もう一つは「売りたい価格」をつける人。
何が違うかといえば、前者は「土地の価格+建物の価格」という「不動産価値」で考えます。
後者は、それに「+α」を加えます。ここで言う「α」は自分の儲け分(利益)です。
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株式とは違って不動産には「市場」というものがありませんが、それでも株式と同じように「相場感」というのはあります。
別名「時価相場」とか「実勢価格」と呼ばれるものです。
収益物件でたまに安い物件が出てくるのは、不動産の価値だけで査定をしてしまって、そのままに売りに出すからだと思います。
そして、購入する側としてはそういう物件はチャンスになります。安く買える可能性があるからです。
ところが、みんなそうした物件を狙っていますから、そういう時にはすぐに買付申込みをしないと別の誰かに買われてしまいます。
そのためここで言えるのは、不動産物件を購入しなくてもいいので「普段から物件価格を見て研究しておく/目を養っておく」のが大事だということです。
相場感を知っていないと買いそびれますし、イザ!というときにすぐに行動が起こせません。
まあ、買わなくても別に損をするわけではないですし、時価より割安な良物件が出てきた(・・・と思った)なら、不動産投資家にとっては大チャンスですね。