日本人は何かと験を担ぐというか、縁起を大切にします。
ある意味ではとても良いことだと思いますが、行き過ぎるとちょっとうまくないかもしれません。
縁起を大事にし過ぎるあまり、悪徳業者に騙されて割高な買い物をさせられるケースも少なくない・・・ような気がします。
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海外旅行のツアーでは、ほとんどの場合において現地のお土産屋さんに案内されるコース日程が組み込まれています。
そこでツアー客が買い物をすれば、購入した金額の数%が添乗員/現地ガイドさんに還元される・・・といった仕組みがあります。
バックマージン・・・と言われるもので、表には見えないシステムですが、確実に存在しています。まあ、それはそれで構わないのですが、人は外国に行くと気が大きくなって、ついつい余計なものまで買い物をしがちです。
お店ではそこで取り扱っている商品がいかに高品質であるかの説明を受け、その商品がとても縁起の良いモノだ・・・と言われると、確かに「何となく」気持ち良くなって欲しくなります。
でも、その「何となく」に高い費用を払う必要性がどこまであるのか?
そういったことを、一瞬立ち止まって考えてみなければ消費が浪費となってお金が消えていくのも早くなります。
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海外旅行だけに限りません。たとえば結婚式の日取りをいつにするか?・・・といったとき、日本ではなぜか六曜の「大安」という日を選択する人が多くいます。
結婚式に出席してもらいやすいのは一般的に土・日・祝日ですが、必ずしも大安がその日に当たるとは限りません。
大勢のカップルが同じことを考えるので、休日で大安の日には結婚式の申し込みが集中して超売り手市場となります。
結果として費用は高くなります。それでも縁起を担ぐカップルはそこで「まあ仕方ない・・・」となります。
お金の使い方を自分の軸をもって行なっている人は、伝統・慣習等をそれなりに尊ぶものの、縁起の良し悪しにはあまり興味を持ちません。
縁起にこだわって割高な費用を払うよりも実利・実益を優先します。
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ビジネスでも同様です。
大事な契約をするのにわざわざ大安の日を選ぶ経営者もいますが、デキる経営者は大事なことならことさら迅速に契約しますから、決して大安の日まで待とうとしません。
即断即決!・・・を優先します。
何となくこれが慣習とされているから・・・と言って縁起・ゲン担ぎに従っていると、お金は消えていくリスクにされされやすくなります。
自分の判断に根拠を持ち、自分軸をしっかりと持っている人は合理的・理知的な判断をします。
縁起を大事にする姿勢はそれなりに大事だと思います。
そうした慣習を大切にする心も人として大切だとは思いますが、それを優先することでかえって不測の事態/マイナスの効果をもたらすようなら、ちょっとナンセンスだと思います。
お金を使うときは、自分軸に沿った判断で決定する姿勢のほうが大切だと思います。