お金は天下のまわりもの・・・であり、お金は人が豊かに生きていくうえでとても役に立つ一種の道具のようなものです。
呼び名、形状、価値・・・は違えども、世界万国どこの国へ行っても、その国独自の「通貨」があり流通しています。
そうしたお金(通貨)を主に取り扱うビジネスがいわゆる「金融業」です。
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金融業を主に営むことで活躍した民族に、フェニキア人、ソグド人、アルメニア人、ユダヤ人、客家(ハッカ)がいます。
いずれも、強大な異民族の支配を長く受けた少数民族でした。
少数民族なるがゆえに、いつも迫害の恐怖に晒され、大きくて重いものを持つことよりも小さくて軽いものを持つことのほうが大事だと考えていたようです。
なぜなら、盗まれたり強奪されたりしにくく、自分たちが逃げる時も持ち運びしやすいから・・・です。
その最たるものが「知恵」です。
徴税対象になりやすい固定資産をたくさん持つのではなく、持ち逃げしやすい流動資産=金融資産を蓄えるようになり、また持ち運びしやすいがゆえにこれを異民族に貸して利子をとることで生計を立てるようになったとも言われています。
言うなれば、「金融の歴史は迫害された者の歴史でもあった」・・・わけです。
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徴税権を手にした者こそが天下をとります。
徴税権は権力そのものを意味します。
そんな徴税権を持つ者から逃げること・・・いつですぐにも逃げられるような仕事に就く(生計を立てる)こと・・・それが結局「金融業」だったのかもしれません。
「持ってすぐに逃げすぐにることができる資産」を蓄えることで、たとえどこへ行ったとしてもそこで生計を営むことができたわけです。
知恵と金融・・・これは現代においてはかなり形と機能を変えて存在していると思いますが、今後もまだまだ変化を加えながら存続していく要素だと思います。
知恵を身に付け、金融に関して精通する・・・といった方向で、生き方を考えておくことは自分の身を守ることにつながると思います。