自分のお金で資産運用している分には、たとえ儲かっても損をしてもすべて自己責任の範疇で、「良かった/残念でした」で終わります。
ところが、これが「自分以外の人から集めたお金で運用」となると、話はややこしくなります。
そもそも、お金を集める時点で法律の規制にひっかかる恐れがありますし、また運用中も説明責任が生じます。
儲かっているうちはまだ良いのですが、逆になってしまうと大変です。
損が出ると、出資者たちはそれまでの沈黙を破ってクレームを言ってきます。
普通の人なら、そのクレーム対応だけで精神的に相当参ると思います。
また、どんな資金運用であれ、常に儲け続けられる(=完全完璧)なことはありませんから、たとえ今は良くてもどこかで逆回転になってクレームを引き寄せるときが来ないとも限りません。
本当に相場や投資・投機でお金を稼げる人は安易な方法で「他人からの出資を募る」ようなことは決してしません。
お金が必要ならちゃんと金融機関からお金を借りて行ないます。
金融機関がお金を貸してくれることを「融資」と呼びますが、融資は一般的な「タダの借金」とはちょっと異なり、同じ「借金」でもその目的は事業のために使う資金を指します。
逆に言うと、金融機関からお金を借りたくても借りられないような(つまりはかなり瀬戸際まで来ているような人たち)が「個人」からお金を集めて運用しようとしている……と言えそうです。
だから、そうした類の儲け話・投資話には近づかないほうが無難だと思いますし、私は一切お断りして近づかないようにしています。
わざわざ外部(個人など)からお金を集めて運用しようとすると、必ず「説明責任」が生じてややこしくなります。
その説明責任をキチンと果たせるだけの人はそもそも「外部からお金を集めようとはしない」と思っておいたほうが当たりだと思います。