企業の「社宅」と言えば、昔は多くの企業で導入していて多かったものですが、最近ではその数がかなり少なくなったように思えます。
でも、まあ、いまだにそうした福利厚生をとっている会社はありますし、社宅がある企業は経営体質がしっかりしている会社だと言えそうです。
「社宅」とは、基本的にその会社の所有物であり、その会社に勤める社員は条件を満たせば社宅に住むことができます。
何が良いか(メリットは)?・・・というと、
1.費用(家賃)が相場よりかなり安い
2.会社通勤できる適度な距離にある(場合によってはかなり近い)
3.社宅なので、住んでいる人はみんな同じ会社の人で交流が増える
などがあります。
一方、デメリットとしては、「プライベートでも会社の人と交わることが多くなるので煩わしい」ことなどが挙げられます。
天秤にかけると、メリットのほうが大きかったので昔は流行ったのですが、バブル崩壊後、企業の経営基盤が弱くなってこうした福利厚生施設はどんどん手放される方向にありました。
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また、ここでもう一つ社員にとってデメリットとなりかねない重要なことがあります。
→ それは、家賃が安く済むのでついつい住居費用がそれだけで永遠に済む・・・と勘違いをしてしまい、定年退職を迎えて社宅から出なければいけなくなったときに、生活水準が噛み合わなくなって経済的にかなりの負荷を感じる恐れがある・・・ということです。
低い家賃の社宅に慣れきっていたために定年になるまで住居に関する費用について無頓着になり過ぎて、定年後に苦労する・・・ということです。
社宅に住むことになったら、世間家賃相場と社宅の家賃の差額をどこかに貯金しておき、毎月世間相場並みの住居費用を給料から差し引いて、その残ったお金で生活をするようにしておくことが大事です。
そうすれば、社宅を出ることになっても経済的に慌てることはなくなります。
手元に残るお金があると、人はついついそれを使って良いモノだと錯覚してしまいます。
社宅住まいの場合は、特に家賃が安いからといって可処分所得が増えたことを単純に喜んでいると、後々に痛い目にあう恐れがあるので要注意だと思います。