日本人は高齢者ほど「貯金好き」と言われています。
「好き」というよりも、かつて貯金によって甘い汁をたくさん吸ってきた経験が忘れられないので、「何となく貯金に頼っている」というのが本当のところかもしれません。
実際、お金を貯めておくことは疫病や災害への備えとしては大切なことです。
でも、超がつくほどの十分な貯金でなければ、人生のさまざまな経済的困難を打破することは難しいと思います。
インフレの世の中になればなおさらです。
コロナ禍によって貯金だけでは安泰とは言えない世の中になったと気づくことが大事ですし、貯金を大切にしつつもそれに加えて「プラスα」を勘案しておくことが従前にも増して求められていると思います。
コロナ収束(終息)後の安心・安全な暮らしのために、ライフプランとマネープランを早急に見直すべきときが訪れています。
→ どんなライフプラン/マネープランを作れば良いのか?
それは「本当にヤバイ時代が来る+多少の貯金では生活を守れないと知る」こと・・・を大前提においてつくることが大切です。
何度も書きますが、超が付くほどの貯金であれば大丈夫ですが、でもそこまでの貯金額でないのなら、貯金だけに頼らず「貯金を活かした何か」を考えておく必要があるということです。
貯金して銀行に預けておいてもほとんど利息がつくことはありません。
つまり、ただ同額のお金が手元に滞っているだけ/お金が備蓄されて存在しているだけ/世の中にお金を流通させずにしまっているだけ・・・であり、それはかなり残念な資金運用状態と言えます。
ただ単にお金を眠らせておくのは「もったいない」ことです。
ライフプラン+マネープランを作る際には、生活費の切り詰めや保険の見直しだけでなく、資産を活かして増やしていくことにスポットを当てる必要があります。
物価の上昇(=インフレ)によって「貯金の価値が目減りするリスク」は常に頭の隅っこに置いておくことが大切です。
貯金した100円で「今日は缶コーヒーを買える」としても、数十年後には価格が値上がりして買えない可能性があります。
頑張って100万円を貯金したとしても、その価値が将来的に100万円以下になっていくリスクがあるということです。
インフレリスクは、コロナ禍で大きく上昇しました。
各国政府が大規模な金融緩和策を実施した結果、大量の紙幣(お金)が市場にバラまかれ、これによってちょっとした「カネ余り状態」となりました。
近い将来景気が回復したとしても、それに連動して金利や物価が上がっていくとの見方をするのはとても自然な考え方です。
多くのサラリーマンは近視眼的な目線でしか先を見ておらず、したがってあまり心配をしていないかもしれませんが、ビジネスマンは常に長期目線で未来を眺めています。
その結果、未来の良い面も悪い面も「可能性の一つ/蓋然性(がいぜんせい)」として認識をし、それに対処する手立てを考える癖を持っています。
コロナ騒動で世の中の多くがリストラクチャリング状態に陥りました。
そのダメージはまだ完全には回復されておらず、来年以降には下手をすると回復どころか加速していく恐れすらあります。
まあ何とかなるさ・・・とケセラセラの感覚で乗り切れる人は良いのですが、実際には何とかなるわけがない・・・という人が大多数かもしれません。
話は戻りますが、「貯金だけ」の頭から「貯金プラスα」の頭に切り替え、すなわち「資産運用/お金を増やす」という発想を持つことが大事です。
少しでも早くスタートした人が有利です。
お金を稼ぐ → 貯める → 増やす → 使うの発想で、将来の生活が今と同じように平和に続くことを願いつつ、「投資にお金をまわす」意識を強く持つことが大事だと思います。