サラリーマン家庭では30代~40代になるとそれとなく住宅購入を考え始めるようになります。
世間の風潮というか、昔からの流れというか、だいたいそれくらいの年代になるとマイホームが欲しくなるようです。
結婚した直後や子ども生まれて少し経った後や、子どもの進学を考えるころにちょうどマイホームを検討し始める傾向にあると思います。
そうした「マイホーム」はほとんどの人にとって「一生に一度の大きな買い物」となり、それ故に「いろんな夢・欲求」を詰め込みたくなるものです。
最近は3Dプリンターで500万円くらいで家を建築することができる・・・というニュースが流れ、将来の家の価格崩壊も一部では予想されているようです。
大多数の家庭では「マイホーム予算」が存在し、その範囲内で自分たちの要望を満たせる物件を探します。
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一般家庭でも一般企業でも、高額な何かを手に入れようとするときには必ず「予算」というものが行く手を阻み、壁を作って立ちはだかります。
予算の中でどうにかやりくりして生きていかなければならないわけです。
お金に余裕が無いサラリーマンが、家計の中で「住居費の割合/絶対額」を高くしてしまうことはある意味では致命的になります。
住宅ローンは「組める金額を組む」のではなく、たとえ組めるとしても、将来を見越して「余裕を持てる範囲内で組む」という姿勢が大事です。
毎月のサラリー自体に余裕が無いのにそこから更に余裕が無くなる選択をして、日常生活にますます余裕が無くなるという負のスパイラルを引き起こすことはうまくありません。
抜け出せない蟻地獄に足を踏み入れるようなものです。
周りもそういう人が多いから・・・と、何となくローンを組む人もいますが、これもうまくありません。
他家は他家、我が家は我が家・・・です。
そういう傾向のある人はもっとお金の教養を身に付けるなどの事前努力が必要だと思います。
夢・欲求を叶えるために予算オーバーでマイホームを購入する家庭は多いような気がします。
一時の気分の高揚で無謀な一歩を踏み出すのはキケンです。
収入(給料)がその分増えるわけではないとしたら、ローン返済の支払いが増える分だけ何らかの支出を減らす必要があり、結局そこから「切り詰めた生活」が始まります。
そこに当初予定していなかった金利の上昇が加わると、さらに苦しくなります。
サラリーマンとして働く家庭の大黒柱のお小遣いが減るのが目に見えています。
そのため身を粉にして追加で働く(=副業)などしたりしますが、そこで身体を壊したら元も子もありません。
「マイホーム」はほとんどの人にとって一度限りの高い買い物であることをよくよく考え、将来のライフプランとマネープランをある程度構想できないうちは手を出さないほうがベターかもしれないですね。