「老後」というと、このブログを読んでいる世代の人たちには「まだまだ先」という感じがあると思います。
私自身もまだまだ先・・・というイメージは拭いきれません。
真剣に考え始めるのは昨今の時代環境では60代以降・・・場合によっては70代以降になってからなのかもしれません。
一般的な人はそれくらいの年代になるともう仕事をしていない(=働いていない)でしょうし、収入源は公的年金だけとなっているでしょうから、そんな環境下に身を置くと人は「老後を真剣に考えないと・・・」と意識していると思います。
さらに言うと、その時点ではどちらかと言えば不安な気持ちのほうが強く湧いていると思われます。
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ところで、よく言われることですが、老後の生活費って毎月いくらくらい必要なのか?・・・という問いかけがあります。
すべての人はこれを自分にも質問しておくことが大事です。
答えは人によって異なりますが、金融広報中央委員会の発表数字によると、老後の1ヶ月当たりの最低予想生活費は約27万円だそうです。
また、生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人で経済的にゆとりのある老後生活を送るためには月額にして約35万円必要だとのことです。
公的年金だけで27万円~35万円を受け取れる人なんてほとんどいないと思います。
逆に言うと、ほとんどの人の年金額は20万円以下であり、したがってそうした生活を送るためには公的年金以外の収入を確保しておかなければいけない・・・です。
仮に毎月20万円の年金を受け取ったとしても、上記データを信じるなら月にあと約10万円以上は必要になるということです。
サラリーマンが定年後に何歳まで生きられるかは個人差がありますが、医療の進歩により「長寿化」が進んでいることを考慮すると人生100年時代というのも決してありえない話ではありません。
むしろ、今40代くらいの人は110歳・・・120歳くらいまで生きられるようになっているかもしれません。
仮に定年退職後30年生きられるとしても、毎月の不足金額×30年で単純計算すると(15万円×30年)、4500万円もの不足額が見えてきます。
これは、あくまでも「年金以外に毎月15万円が必要」という前提で計算した数字ですが、実際は突発的な医療費や長生きする年齢が伸びたり、世の中の物価高騰(インフレ)などを考慮すればさらに必要になるかもしれません。
経済成長によるインフレでなくても、「コスト高」や「円安」によって物価が今の水準とは大きく異なる次元になっている可能性は十分にあります。
私たちはもっと真剣に「自分の老後の資金」について考えておく必要があるのかもしれません。
60代以降になってから考えるのと、40代のうちに考えておくのとでは時間の有効性の差が大きくあります。
時間を味方にして少しでも早いうちから手立てを講じておけば、後に苦労するリスクも減ります。
老後はまだまだ先のことだと思っている人は多いと思いますが、そこをあえて真剣に・・・少なくても1年に一度くらいは・・・考えてみると良いと思います。