旅行に行ったとき、つい財布のひもが緩んでしまうのは「今しかチャンスはない!」と思うことも原因の一つにあると思います。
つまり、今の機会を逃したらもう二度と買うことはできなくなるから、多少値段が高くても今の支払いは合理的だし、許容できるものだ・・・と自分を納得させるわけです。
そういう意味では、値段が多少高くてもその人にとって「一生に一度の経験」であれば売れる商機は高くなると言えます。
たとえば、今私がこうして出かけている「船による世界一周旅行」などです。
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他にもこんなのがあります。
幼稚園から小学校に入学するときに欠かせないものの一つが「ランドセル」です。これもたいていは一度購入したら6年間買いません。つまり、一生に一度の買い物です。
今このブログを書いているのは実は5月ですが 、テレビでは来年のランドセル商戦がもう5月から始まっていると流れています。
いやはや・・・スゴイですね。
入学式・卒業式・成人式など、人生の節目の式典に関することも、人は案外と財布のひもを緩めます。
そこには「見栄」も手伝っているかもしれませんが、やはり一生に一度モノ(およびそれに類したこと)です。
そういうことに、人はついお金を払ってしまうものですね。
それ以外でも、住宅や結婚式に関することも一生に一度に近いものがありますから、やはり人は高額のお金を使うことに抵抗を感じるセンサーが鈍くなるのだと思います。
一生に一度モノ・・・については、単純に価格だけで判断しようとはしないところに、人の心理の複雑さがあると思います。
デキる営業マンは殺し文句として「一生に一度の買い物なのですから、値段だけでお決めにならない方が多いですし、実際多くの方がそうおっしゃいます。私もそのとおりだと思いますよ」・・・と囁(ささや)いてきます。
まあ、たまにはそういうお金の使い方も良いと思いますし、何よりも自分が惚れ込んで納得している商品・サービスなら価格には関係なくお金を使えるようになりたいものですね。