「株を守る」という中国の逸話・格言があります。
出典は『韓非子』でこんな話です。
→ 宋の国の人で田んぼを耕している者がいました。
「ある日、畑の中にあった切り株にウサギが走ってぶつかり、死んでしまいました。
これを見たその者はそれ以降農作業を辞めて、毎日切り株をチェックして、再びウサギが飛び込んでラクをして手に入らないかと待ち続けました。ところが、二度とそうした奇跡は起きず、その者は宋の国の笑い者となった・・・」
一度うまくいった偶然の事に味をしめて再び同じ事が起きることを期待する愚かな様子を言います。
人は知らず知らず、この宋の国の者と同じようなことをやってしまいがちです。
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仕事でも、勉強でも、結果を出せない人は時にこう言って逆ギレします。
「私はちゃんとやっているんです!」
→ ちゃんとやっていたら「結果になる」ハズです。
だから、「ちゃんとやっている」のに「結果にならない」としたら・・・その「ちゃんとやっている」という内容が「結果に向かってない/向かっていても量が足りない」ということが言えます。
数学で例えるなら、選択した公式と計算が合っていたら、必ず正解に辿り着く・・・ので、正解しないなら、選択した公式・計算が間違っている(足りない)ということです。
ちゃんと計算したのに答えが合っていない・・・なら、「途中式の計算間違い」か、そもそも「用いた公式が違う」わけです。
「自分が正しい/適切なプロセスを経たなら、自分は既に結果を得ている」・・・というのが世の摂理です。
私は自分自身に事あるたびにそう言い聞かせて自分の方向性や道の修正を図るようにしてきました。
お金の稼ぎ方や増やし方についても同様のことが言えます。
価値があるのは、偶然のラッキーで勝てたお金の話よりも根拠のある必然的に勝ったお金の話です。
なぜなら、偶然のラッキーのお金の話は、本人含めて誰も再現することができませんが、必然的に勝ったお金の話は自分も自分以外の第三者でも再現することが可能だからです。
世の中には「再現性の低い/まったく無いお金の話」が溢れていて、それらの情報に心を惑わされないように気をつける必要があります。
詐欺師はそんな心のスキを狙って入り込んできます。
再現性が高い→見習う/再現性が低い→無視する・・・といったことを肝に銘じて、これらの価値の違いを理解しておくことは大切だと思います。