「消費者」と呼ばれる顧客層は、別名「エンドユーザー」と呼ばれたりします。
意味としては「最後の利用者(消費者)」ですが、それはつまり「商品を購入した人がその商品の最期を看取る」ということです。
食品なら食べきるとか、捨てる・・・といった感じです。
衣服なら自分が着て最後は捨てる・・・といった感じです。
本なら自分が読んだ後は本棚にしまっておくか、廃品回収で捨てる・・・といった感じです。
ところが、昨今の時代は流通に変化が生じていて、消費者が必ずしも「エンドユーザー」にならないことが増えてきました。
脱エンドユーザーです。
中古品を取り扱う実店舗に持って行ったり、ネット上で転売するサイトに写真をアップして売却したりするなど、脱エンドユーザー化が活発になってきました。
一番最後にお金を払う主体であったエンドユーザーが誰なのかがよくわからなくなってきた・・・ということです。
モノを大事にするという意味で、こうした傾向は良いことだと思います。
モノを買う段階ですでにこうした「脱エンドユーザー」の発想をもって購入すると、「将来売却することを前提に」買う・・・という意識になります。
買った後も大切に使います。
自分が購入したその先にまだ「買う人が控えている」かもしれない」・・・という発想を持つと、モノを大事に扱います。
中古市場ができあがり、それが活性化していくと、新品市場にも品質の向上という好影響を及ぼします。
売る前提で買う・・・自分がエンドユーザーにならないという発想を持つことは、ある意味では限られたお金を有効に使う生活の知恵なのかもしれないですね。