「~のおかげ」という表現と「~のせい」という表現があります。
両方とも物事の原因を特定しているという点では同じですが、その原因に対する感情の向きは真逆となっています。
「~のおかげ」と言ったとき、それは感謝の念を含んでいます。
「~のせい」と言ったとき、そこには悪意が込められていて非難する感情がこもっています。
通常の生活の中で人はこの2つの言い回しをうまく使い分けているものです。
面白いのは、ある時期において「~のせい」と言っていたのが、時間の経過とともに「~のおかげ」という表現に変わったりすることです。
できることなら、すべてのことにおいて肯定的な「~のおかげ」と言い、物事をポジティブにとらえれるようになりたいものです。
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「なんで?どうして?」は過去を掘り下げる問いかけですが、「それで?」と言えばこれは未来をつくる問いかけになります。
「なんで?」も「それで?」 も同じく追求型の質問ですが、向いている方向が真逆(過去と未来)です。
一般サラリーマンは、日々の仕事の中で「なんで?」をよく使います。
リーダーは「それで?」をよく使います。
それは、やはり常日頃から視点を向けている方向性の違いによるものかもしれません。
試しに「なんで?」という問いかけを一旦封印し、「それで?」を繰り返すようにしてみると良いと思います。
きっと、自分の中の感情に変化が訪れると思います。
サラリーマンは「理由」で動き、
ビジネスマンは「目的」で動きます。
理由は「過去」と紐づいています。
目的は「未来」と紐づいています。
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成功者は、「あの失敗のおかげで今がある」といった表現をよくします。
「あの失敗のせいで・・・」と後悔したり、愚痴っていても成功への道は拓かれません。
成功できない人には「過去に囚われやすい」、「いつも不機嫌である」といった共通点があるように思えます。
そうであれば、逆に「未来志向である」「いつも機嫌が良い」という態度を意識して取ってみると成功に近づけるかもしれません。
実際、そういう人のほうが周囲に人が集まりやすくなり、その結果求めるものも手に入りやすくなります。
チャンスは誰にでも訪れます。
でも、不機嫌な人はチャンスを逃しがちです。
一方、上機嫌な人はチャンスを掴む可能性が高まります。
言葉の表現を変えることは自分の意識を変え、感情を変えることにつながります。
「罵倒/非難/ネガティブ/過去志向」の表現ではなく、「感謝/賛同/ポジティブ/未来志向」の表現をいつもするように心がけたいものですね。