学校で生徒が先生のことを「先生」と呼ぶのはわかります(自分にとって先生だから)が、まったく関係のない人が「先生」と呼ぶのはちょっと変なような気もします。
なぜなら、相手は自分にとって先生ではないからです。
でも、日本ではこうした呼称でやり取りをすることがよくあります。
飲み屋に行けばタダのサラリーマンも店員に「社長!」と呼ばれたり、自分の会社での役職をそのまま呼ばれたりもします(部長とか課長など)。
店員にとってはそのお客さんは社長でも部長でも課長でもないのに・・・と、外国人には奇異に映ることもあるそうです。
また、家では孫がいるおじいちゃんが自分の息子に向かって「パパ」と呼んだりします。
おじいちゃんから見れば「我が子/息子」なのに「パパ」と呼ぶのは表面的には変な話と言えるかもしれません。
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家庭での呼称は、原則として「その家庭内の一番下の立場の人からみた敬称で呼ぶ」というのが暗黙のうちのルールとなっているためこうした現象が起きます。
だから孫がいる家庭では孫から見た敬称で家中の人が呼びあいます。
その結果、おじいちゃんも自分の息子のことをパパと呼んでしまうわけです。
面白いですね。
表面的にはおかしなことに見えることもその中身をよくよく理解すると納得できることはよくあります。
これを経ずにただ表面的にだけ見て、後は自分で勝手に解釈・認識してしまうと事実は見えても真実は見えてこなくなります。
ビジネスではこうした過ちが起きないようにすることも大切です(もちろんプライベートでも大切です)。
もし、今の会社で表面的に見て何かおかしいことがあったら、自分勝手な解釈で判断せずにその経緯を知る人に過去のいきさつを聞いてみると良いと思います。