
自分が属しているこの業界では普通のこと(=働いている人の中では当たり前)だということであってもお客さまにとっては当たり前でないこともあります。
お客さまは業界の人間ではないから「この業界では素人的存在」とも言えますが、でも、お客さまのほうが一般的な世界にいるのであって、業界のほうが一般的な世界にあるわけではありません。
その業界自体は「一般的な世界の外」にあります。
そんな特殊な環境にいる業界人たちが、自分たちの業界だけを見て「この業界ではこれが普通だ」とそれをお客様に強要しているようではうまくありません。
こうして文字におこすと当然だと思えますが、実際にはいろんな業界でそうしたことが起こっています。
「業界の常識が世界では非常識である」ということは業界内にいるとなかなか気がつきにくいものです。
だからこそ、大企業では取締役に「外部の人」を招聘したり、外部の経営コンサルタントにアドバイスを求めたりして、内部だけの血が濃くなる弊害を防ぎます。
そうしたことに気がつくことができ打破する会社/経営者がその業界を大きく革新させます。
人はつい「今の自分の環境が当たり前・・・という慣れ」に甘んじてしまいますが、そのワナに嵌ることなく、時には「自分の業界では常識だと思っているけど、そういえば一般的には特殊かもしれないな」ということがないか検討してみると良いと思います。
リーダーは、部下にそうした意見を提出させたり、お客さまの声に耳を傾けてみるといった姿勢が大切だと思います。